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2013/01/01

英語ジャーナルへの期待

 新年あけましておめでとうございます。
 今年も益々子どもたちが英語を好きになり、その実力を伸ばしていけるよう講師、スタッフが一丸となって邁進していきたいと思います。 
今月の特集はジャーナルです。昨年4月よりBasic 4以上のクラスで導入し半年以上が経ちました。さて、その効果は?


 夏休み明けの昨年9月、池袋スクールに通う一人の女子生徒さんが辞めたいと相談に来ました。コーディネーターがその理由を聞くとどうやら毎週のジャーナルの宿題が負担になっているとのことでした。その生徒さんは、これまでGE(総合英語クラス)を履修してきませんでしたので、「読み」「書き」に関しては苦手意識があったようです。コーディネーターは、「わからないところを見てあげるから、レッスン時間よりも少し早めに来てごらん、慣れるまで一緒にやろう」とアドバイスをし、現在も続けてがんばっています。
 この一件で私たちは考えました。もしかしたらまだ他にも悩んでいる生徒さんがいるかもしれないと。そして、ジャーナルを導入したクラスの生徒さんたちと保護者の方にアンケートを実施させていただくことにしました。
下記はその集計結果です。

 

ジャーナル導入に関するアンケート集計結果

1.ジャーナルの宿題をどう思いますか?   池袋校 川越校
  a. 大変だけど上達を感じている   20% 28%
  b. 大変だけどためになっている   70% 72%
  c. とてもふたんになっている   2% 0%
  d. その他   6% 0%
       
2.週末の出来事を発表するのに役立っていますか?      
  a. はい   64% 88%
  b. 役立っていない   0% 0%
  c. どちらとも言えない   30% 8%
       
3.和英、英和の辞書を使いますか?      
  a. はい   62% 68%
  b. ときどき使う   20% 28%
  c. ほとんど使わない   8% 4%
       
4.分からない時はどうしていますか?   50% 52%
  a. 家族に聞いて教えてもらっている   4% 0%
  b. そのままにしておく   6% 20%
  c. 教室でコーディネーターや先生に聞く   38% 40%
  d. その他      
       
5.ジャーナルを書くために、週に時間をどれくらい使いますか?   5分~ 2時間
       
◆保護者の方へ      
 お子さんのジャーナルを見てあげていますか?      
  a. いつも見ている   6% 36%
  b. 時々見ている   58% 28%
  c. 見ていない   2% 20%
  d. その他   4% 12%

たくさんのご意見、ご感想もいただきました。ご協力ありがとうございました。


結泉さん(小3)のジャーナル。導入初期の頃は単語1語で表現していました。

 


最近では、数行にわたってその週の出来事が英語で書けるようになってきました。

 


●書くことにより今まで使わなかった単語を辞書で調べたり、過去形を調べたり、いろいろなことを自分で調べるようになりました。少しでも文を長く書こうと努力しています。取り入れてもらって良かったです。(小6女子のお母さん)

 

●とても良い取り組みだと思います。中学生になり忙しくCDも聞く時間が少なくなり、家庭では会話クラスのテキストに向き合うこともなくなってきました。ジャーナルは必ず英語と向き合わねばならず、しかも自分の頭で考えなければなりません。その蓄積がいつか役立つことに間違いないと思います。(中1女子のお母さん)

 

●自分の考えを英文にする機会はありそうでなかなかないと思います。文章もだんだん長く、日本語のメモ書きのように自然に書けるようになってきたと思います。「継続は力なり」を実感しています。(高2女子のお母さん)

 

●最初は3行書くのもしんどいようでしたが、今は短く簡単な文章ですが自分なりに一生懸命頑張っています。びっくりするくらい単語も知らないし、時制もメチャクチャですけど、少しずつ並べ方が分かってきたように思います。宿題でなければ絶対に敬遠してしまうと思うので感謝しております。     
(小4男子のお母さん)

 

●どのように書けば自分の書きたいことが上手く書けて、先生やクラスのお友だちに伝えられるか、毎回あれこれ考え悩んで取り組んでいます。暗記もして発表しなければいけないのでかなり大変そうな時もあります。でも、毎回必ず調べて考えて頑張っているのでとても身についていると思います。(中1女子のお母さん)

 

●辞書を引く機会が増えとても良いと思います。英文を作るということにも少しずつ慣れてきているようです。書きたい出来事があった時などはすらすらと書いています。レッスンでの発表や質疑も為になっていると思います。(中3男子のお母さん)

 

●ためになっているが、ワンパターンになってきています。ワンパターンにならないためにはどうすればよいか、アドバイスいただけませんか?(小4男子のお母さん)


Advanced(上級科)のクラスは、テーマに沿ってジャーナルを書いていました。
この日のテーマは、「もしあと一日の命だったら何をしたい?」でした。
下記は、俊也君(高1)のジャーナルです。

(訳)もし私が明日死ぬとなれば、それまでにたくさんのことをしたい。まず両祖父母を訪れ、たくさんお話をしたい。なぜなら、私の存在を忘れて欲しくないからだ。お昼にはラーメンを食べよう。そして家で親友とビデオゲームをして遊びたい。夜には家族と豪華なディナーを食べよう。そしてベッドに入り最後を迎えたい。

 


◆ジャーナルに関する保護者の方の期待は私たちの想像以上でした。アンケート項目【5】のジャーナルに費やす時間は5分~2時間とかなり個人差がありましたが、上達しているお子さんは辞書を使いながら30分~1時間くらいかけているようです。ワンパターンからの脱出には、出来事だけを書くのでなく、その時の気持ちなどを辞書などの例文を参考に書くようにすると良いかもしれません。適切でない言い回しは講師が修正してくれますので、間違いを恐れずに書いて欲しいと思います。                
 たとえ「会話」の学習であっても高学年になってきますと「読み」「書き」は避けて通れません。私たちが中学校で初めて英語を習った時は、英語にカタカナをふりながら無理やり読めるように学習しました。しかし、昨今ではフォニックス学習法が確立され、英語を音の規則性に基づいて無理なく読むことができるようになっています。日本語でもそうですが読めるということは楽しいですし、学習を深めていくには不可欠です。ニッセイトは「聞く」「話す」「読む」「書く」をバランスよく修得できるようにカリキュラムを組んでいます。小学3年生以上でECかGE片方だけを履修しているお子さんは、ぜひこの機会に一考頂ければと思います。


編集後記

 

Persistence pays off.(継続は力なり)

 

 ジャーナルの宿題にはピッタリのことわざのような気がします。英語を話すこともそうですが、英語を書くことはとても難しいと考えている人が多いのではないでしょうか。日本の学校では英文を訳すことが中心で、日記や自由作文などの書く指導はほとんどありませんから無理もありません。ですから、ネイティブ講師の添削はとても良いチャンスです。でも、しっかりやっている人だけがその恩恵を受けることができます。そう考えると書かないことがもったいないと大人は考えてしまうのですが…。