2008年03月号(Vol.143)著しい上達の裏には?
著しい上達の裏には?
講師推薦、今年度の努力賞 Part 1
2月にはオープンクラスを実施しました。皆さんはお子さんの上達をどのようにご覧になられましたでしょうか?今月号はこの1年間の上達ぶりが顕著だった生徒さんを講師、コーディネーターに推薦してもらい、お話をうかがいました。さて、その上達の裏にはどんな転機があったのでしょうか? あわせて、2008年度奨学生に輝いた生徒さんを紹介します。
オープンクラスが転機に
総合英語クラス担当、三好順子
私が今年度、もっとも著しく上達を感じた生徒さんは、池袋スクールに通う古川雅信君です。雅信君は、現在GE7のクラスを履修しています。とっても積極的で、クリスマスの発表会でも雅信君のクラスは、池袋スクールで『ニッセイトアカデミー賞』に輝きました。単語の読み書きの速さは急激に増し、クラスでも自信満々に手を上げ、一番にチャレンジするようになりました。雅信君は昨年の4月より総合英語を履修し始めました。しかし、最初の頃は音と文字の確認をしていくところで自信がない様子が見えていました。転機はオープンクラスだったようです。雅信君の不安そうな様子をご覧になられてから、お母さんがご家庭でもレッスン内容の復習を一緒に行うようになったそうです。「英語、大好き」はご家庭でお母さんのフォローがあったからこそだと思います。ちょっとした信号を見逃さずに早く取り組んでいただいたことが雅信君の今の大きな自信になっているように思います。
本人に任せっきりを反省
昨年の4月から総合クラスも受講し、毎回の宿題も自分から進んで取り組んでおりましたので、さほど心配もせず、私も宿題等を見てやるということもせずいました。
ところが、6月のオープンクラスを見学してみると、フォニックス読みの30秒以内の目標に届いてなかったり、また、三文字単語の真ん中の母音を当てるゲームではあまり理解していない様子でした。私も本人に任せっきりにしていた事を反省し、少しだけ家でサポートをすることにしました。三文字単語の母音を当てるゲームを、家でも同じようにやったり、また、授業で使用したプリントをコピーし答えを消し、テスト形式で家でやらせた事もありました。下の子供に手がかかるので、英語に通う電車の中などの時間を有効に活用しました。そうしていくうちに、Junko(総合英語クラス担当講師)から誉められることも増え、それが本人の自信につながり、もっともっと英語が上手になりたいという意欲がでてきたように思います。
GE(総合英語クラス)で努力して出来るようになったことで、EC(会話クラス)でも積極性がでてきました。自分から進んでCDを聞いたり、学校でもネイティブの先生が来た時に、Introduction Q&Aを用いて積極的に話しかけたりして、良い影響を及ぼしています。今、本人は英語がとても楽しいと言っておりますので、ぜひ、これからも楽しんで英語を続けて欲しいと思っております。
古川理恵(雅信君<小2>のお母さん)
■「分かる=楽しい」はどのお子さんにとっても共通ではないでしょうか。では自信を付けてあげるために何をしてあげたらよいのでしょう。大切なのは問題に気付き、そしてアクションを起こせるかです。それが出来た時、大きな転機が訪れるのだと思います。来月号も引き続き、頑張っているお子さんを紹介します。
2008年度奨学生決定!
奨学生制度
中学校卒業時点において、以下の条件を満たした生徒を奨学生として表彰します。なお、奨学生には、レギュラーコースの授業料、及び諸経費を1年間免除します。
対象および条件
① 『会話クラス』『総合英語クラス』の両クラスを履修し、3年間以上在籍していること。
② 授業態度、成績ともに優秀であり、出席率が90%以上であること。
③ ニッセイトの催すイベント・プログラムに積極的に参加していること。
④ 中学卒業時までに実用英語検定試験2級以上に合格していること。
「英検2級」は、英語の学習者にとってひとつの大きな目標になります。2級合格は、社会からも「日常生活で困らない英語力を持つ」とみなされているからです。今年度、松本実さん(小5)と松野紗季さん(中3)の二人が見事各条件をクリア、2008年度の奨学生に輝きました。松本さんは、1月号でインタビュー記事を紹介させていただきましたので今月は松野さんとのインタビューを紹介します。
–紗季さんにうかがいます。今まで英語を勉強してきて良かったなと思うことは?
小学校の時に旅行でロスに行って、片言なんですけど自分の英語が通じた時はとっても嬉しかったです。
–やはり先生ではなく一般の人と実生活の中で会話ができたという体験は大きいですね。これまで長く続けてこれたのはなぜ?
やはり英語が好きだからだと思います。それに劇やハロウィンなど楽しいイベントがたくさんありましたから。
–英語が話せるようになったと自分で思えるようになったのはいつ頃?
小学校の時に英検3級に受かり、上級生のクラスに入ってからだと思います。クラスの人の話す英語を聞いてすごく勉強になりました。また、自分でもこう話せばいいんだということが分かってきたような気がします。
–先生が変わったりして大変だったことは?
いいえ。どの先生もすごく良かったです。私はいろいろな先生に出会えて良かったと思っています。いろいろな国の先生を通して世界にも興味が広がりました。
–では、お母さんにもうかがいます。
ニッセイトに入学したきっかけは何でした?
紗季の兄が小学校1年の時、4年半住んでいたポーランドから帰国し、それまでに覚えた英語を維持できるところを探していて、とても家庭的な教室だったのでニッセイトにお世話になることにしました。紗季はまだ2歳半で、まだオムツをしていましたが、兄がとても楽しそうに通っているので、「私も英語やりたい!」となり「親子クラス」に入学させていただきました。
–もう10年以上、通っていただいているんですね。ありがとうございます。
兄の翔太も高校生まで通っていたので、当然のようになっています。また、娘は小学受験の時、一時お休みしましたが、中学受験がなかったので続けてこれたのかもしれません。
–これまで、続けてきて良かったと思われることはどんなことですか?
こういった価値観で考えてはいけないのだと思いますが、学校で余裕があることが一番のように思います。
–英語は嫌いという人が少なくないですからね。余裕があってこそ、コミュニケーションのツールとしても楽しさを満喫できるのかもしれませんね。紗季さんは小5で英検3級、中1で準2級に合格したぐらいですから、学校の授業は物足りないということはありませんでしたか?
いいえ、上には上がいるようで、いつも緊張感を持っています。
–英語の学習はお母さんかお兄さんが見てあげたりしているのですか?
いいえ。私に聞くことはほとんどありません。もう小学生の頃からそうでした。分からないと学校で先生や友だちに聞いているようです。
–これからの紗季さんの英語学習にどのようなことを期待していますか?
私がポーランドに滞在中、IWG(International Women’s Group)という団体にお世話になっていました。いろいろな国の人が集り、様々な交流会が持たれていたんです。でも日本人同士は固まってしまい、堂々とそういった活動の中に入っていけないですね。ところが他の国の人は違うんです。ヨーロッパでは何ヶ国語も操れる人がいたり、またアジアの人でも訛りを気にせず堂々とコミュニケーションを取っていました。主人の仕事の話を聞いていても思うことなんですが、これからの日本人は発音や文法にあまり囚われ過ぎることなくもっと「伝えられる英語」を身につけないといけないと思うんです。そして将来、自分のやりたいことが見つかり、英語が手段として役立てばなおさら良いのではないでしょうか。紗季にはこれからも「伝えられる英語」を身につけていって欲しいと願っています。
アメリカ、カナダ夏休みホームステイ
滞在先:アメリカ(ユタ州、ワシントン州他)
カナダ(ブリティッシュ・コロンビア州他)
対象:小学5年生以上高校生まで(一部大学生まで)
期間:7月後半~8月(約4週間)
参加費:527,000円~587,000円
申込締切:4月16日*定員になり次第締め切りとなります
※詳しいパンフレットを用意してます。なお、3月9日、16日、20日に説明会があります。ご関心のある方は、コーディネーターまで。
主催:ユートレック国際交流センター
※ニッセイト主催のオーストラリアホームステイ及び現地校との交流プログラムは2008年は実施しません。次回は2009年の春休みか夏休みを考えています。今年度は、小学生を対象としたサマーキャンプ(2泊3日)を予定しております。今後は、サマーキャンプと海外ホームステイを隔年実施を考えています。皆さんのご要望、ご意見などもお聞かせ下さい。
編集後記
Turning Point 転機
成功を収めた人たちの自叙伝や成功秘話などを読んでいて興味深いのがその人のTurning Point です。それは、ある書物との出会いであったり、先生との出会いであったり。先生から誉められた一言が人生を変えることも…。またホームステイなどの大きな体験も転機になるでしょう。しかし転機はただ待っていてもなかなかやってきてくれません。働きかけが必要なんですね。ニッセイトもそんな一助を担えたら嬉しいです。