2001年04月号(Vol.66)我が家の家庭学習
我が家の家庭学習
桜の開花とともに新学期が始まりました。昨年度のアンケートで上達に満足という声もたくさん聞かれましたが、家庭学習次第で英語はもっと上達します。新世紀初年度、目標を持ってスタートしましょう。
まずは楽しく、そして実力を!
幼いうちから英語をと思っている保護者の方にとって、“まずは楽しく英語に触れて欲しい”そして“英語をコミュニケーションの道具として操れるようになって欲しい”というのが共通の願いではないでしょうか。願わくば、学習過程で自ら学習意欲に芽生え、自ら目的意識を持って自発的に学習に取り組み…。理想です。しかし、黙って見ているだけではなかなかそうなりません。英語をモノにするには絶対学習時間の確保が欠かせません。家庭学習の重要性がここにあります。今月号では3名の方に“家庭学習”を伺ってみました。
祖父と簡単な英会話
小野塚頌人君は川越スクールに通う小学1年生、ニッセイトに通って3年になります。
–家庭ではどのように英語に親しんでいますか?
外から帰宅した時に”I’m home.” と言ったり、退職後に趣味で英会話を勉強している祖父と電話で “How are you?” “I’m fine.” などと話をしています。
–それはいいですね。ずーっと今まで嫌がることなく来ていますか?
はい。パトリック先生のことは大好きですし、ニッセイトの企画はいつも楽しみにしています。行きたくないとぐずったことはありませんでした。でも、一時期、家庭で英語を使うことに抵抗を示していた時期がありました。ママとなら日本語で充分コミュニケーションが取れるのに、なぜ英語で話さなければいけないの? という感じで…。
–その時は、どうされましたか?
無理強いしてもと思い、英語のキャッチボールはしばらくお預け。でも、機会あるごとに、“英語が話せるとどんなに素敵か”“ママも話せるようになりたいと思っている”というようなことは話してきました。
–最近、家庭学習はどのように取り組んでいますか?
夕食の時はTVを消すようにしています。その30分程度ですが、ニッセイトのテープやCDをかけています。でも、学習というよりは聞いているだけという感じです。
–これからの学習目標はありますか?
英語をずーっと好きでいて欲しいと思います。そして、英語で話せるようになりたいという夢を本人が意識できるようになり、自発的に学習に取り組めるようになって欲しいと思っています。
■ついつい照れくさくて、そして面倒くさくて敬遠されてしまいそうな英語のキャッチボール。おじいちゃん、おばあちゃんとも楽しめたら素敵ですね。
ポイント制
嶋田あさひちゃんは池袋スクールに通う幼稚園の年中さん。家庭学習にも意欲的に取り組んで欲しい、何か目標に対して達成感を感じさせたいと思い、最近、ポイント制を始められたそうです。どんなシステムなのか、お話を伺ってみました。
–ポイント制はどんなシステムですか?
カードを作り、レッスンを真面目に受けたら5点、宿題をしたら3点、というルールを決め、50点に達したらご褒美がもらえるというものです。
–その方法を始められてから、あさひちゃんに変化がありましたか。
ほんの少し意欲が出てきました。先日、ホームワークの単語に全部スタンプをもらえた時、すごく喜んでいました。「やればできるんだね、ママ」といって感激していました。そんなあさひを見て、私もすごく嬉しかったです。
–このシステムで難しいと感じられている点は?
やって当たり前のことまでポイントがもらえると思ってしまうことがあることです。どこまでがポイントをもらえる範囲かを決めることは難しいですね。エサで釣るようで良くないという考え方のもあるでしょうが、今はこの方法を試してみたいと思っています。
–家庭学習で工夫されていることはありますか?
台所の手伝いをさせながら、野菜やくだものなど食材や道具を英語で言ったりしながら料理を作っています。
■どうしたらもっと自発的にお子さんが取り組めるか、試行錯誤している様子がうかがえます。当然、失敗もあるでしょう。でもそこからきっと何かが生まれてくるのだと思います。何もしなければ何も始まりません。各ご家庭にあった学習環境つくりこそ大切なのではないでしょうか。
英検受験は学習時間を増す
矢島千聖さんは、中学1年生。池袋スクールに入学したのが2歳8ヶ月ですから、もう10年です。2月の英検では見事、4級に合格しました。
–英検4級合格おめでとう。65点満点中、60点は立派です。(合格点は37点)
ありがとうございます。
–英検は自分で受けようと思っていたのですか。
いいえ。5級は2年前に受かっていたのですが、英検はあまり意識していませんでした。昨年の暮れに、先生に4級受験を勧められて受けてみようと思いました。
–試験対策はどうされましたか?
試験1ヶ月前に過去問題集と予想問題集の2冊購入し、家庭学習をしました。
–毎日、取り組んだのですか?
いいえ、平日は学校のことで手一杯だったので、日曜日にまとめて勉強しました。
–英検以外では、この1年間どのように家庭学習を進めてきましたか?
ほとんど宿題だけです。ニッセイトまで電車に乗っている時間が40分かかるので、宿題は電車の中でやってしまうことが多いです。でも、筆記体の練習や単語のDEFINITION (例: FISH = an animal that lives in the water といったように英語を英語で説明する) を覚えるのは楽しかったのでたくさんしました。
–これからの目標は?
まだわからないです。いつか海外ホームステイはしてみたいです。
■確かに小学生や中学生になってくると学校のことやそれ以外でも忙しくなり、なかなか英語の学習に時間を取れないという声を聞きます。そんな中でも英検等の受験は学習意欲を高め、結果的に学習時間を増大させているようです。学習目標を持つことの大切さがここにあるように思います。
平成12年度 第3回英検合格者
5級 早川美帆(小5) *末永貴(中1)〔*第2回合格者〕
4級 矢島千聖(小6) 寺尾美緒(小6) 安岡寿々恵(中1)
3級 能勢知弥(中1) 丹治彰乃(中1) 田中千尋(中2)
準2級 町野萌(中2) 家田幸美(中3) 周東未希(中3) 大橋由乃(中3)
※学年は全て合格時のものです。
これって英語?
エープリルフール April Fool?!
日本では4月1日を「エープリルフール」と呼んでいます。でも、日にちを指すなら April Fool’s Day が正式な英語。英語で April Fool は、この日の「ウソ」にだまされた人、または「その日のウソやいたずら」のこと。この日、海外では、テレビや新聞までが国民に大々的なウソを報道したり…。ジョーク好きな欧米諸国の国民性に思わず感服してしまいます。
編集後記
First Impressions are mostly lasting. (最初の印象が大切)
人の出会いもそうですが、英語との最初の出会いも大切です。英語に苦手意識を持っている人は少なくとも良い出会いがなかったのかもしれません?! 暗号みたいなアルファベットの羅列を解読し(?!)、テストの連続に悩まされ…。英語との出会いは新しい世界との出会いでもあります。しかし、ただ楽しい出会いで終わらせないためにも、その後の継続学習を大切にしたいですね。(笑)