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1999/04/01

1999年4月号(Vol.44)春風とともに“月の女神”訪る!

 春風とともに
“月の女神”訪る!


 

 桜が春を彩り、新年度がスタートしました。池袋スクールでは、藤井コーディネーター、Lana 講師が退職となり、Phoebe 講師が着任します。新しい先生との出逢いが、新たなコミュニケーションに対する興味を喚起することを期待し、新年度最新号の幕開けとします。


Nice to meet you!

Phoebe Salter
(フィービー・ソルター)紹介

出身:オーストラリア
学歴:南オーストラリア大学
趣味:音楽、演劇、観光
好きな食べ物:うどん、そば
嫌いな食べ物:ワカメ

–Phoebe って、とてもユニークな名前ですね。何か由来があるのですか?
Phoebe は、ギリシャ神話に出てくる名前で、「月の女神」という意味なんです。父がシェークスピア 戯曲の中で見つけ、その二日後に私が生まれました。母もその名前が気に入って、私にその名前をつけたそうです。でも、ひとつ問題がありました。誰も正しく私の名前を書けないのです。(笑い)

–ご兄弟は?
姉が一人。スコットランドの大学で働いています。
–オーストラリアは広いですが、出身はどの辺ですか?
南オーストラリアにある、Semaphoreという小さな海岸沿いの町です。

–Phoebe は、オーストラリアでも小学校の先生をしていましたよね。小さい頃から先生になりたかったのですか?
いいえ。いろいろ変わりました。動物のいるところで働きたいと思ったり、舞台俳優にもなりたかったし…。でも、先生を選んで良かったなと思っています。とても気に入っています。

–日本に来ようと思ったのは、何か特別な理由があったのですか?
オーストラリアで先生をしている時、強く感じたのです。今は、もっと異なった国で冒険が必要じゃないかって…。日本は、ずーっと以前から興味がありました。

–日本のどんなところが気に入っていますか?
日本の文化、歴史に興味があります。また、東京は止まることのないとてもエキサイティングな街で気に入っています。

–では、東京の嫌いなところは?
満員電車!

–確かに(笑い)。それは、日本人でもそうです。でも、特に広々とした国から来た人には、異常な光景かも知れませんね。母国オーストラリアは、どんなところが好きですか?
広々としたところと、海岸です。また多文化の一面も好きですね。

–嫌いなところは?
私は暑いのが苦手なのです。40℃は、暑すぎです!

–日本に来て、カルチャーショックはありましたか?
たくさんの人がいつも至る所で急いでいる。とても信じられない光景でした。Semaphoreは、とても小さな静かな町なのであまりにも対照的でショックでした。

–確かにそうかもしれません。信号が変わるのを待ちきれず横断する姿をよく目にするのも、その現われかもしれませんね。さて、ニッセイトではどんなクラス作りをしていきたいですか?
皆が、一緒に参加できるクラスにしたいですね。そのために、レッスンを楽しく、インターラクティブ (相互作用)なものにしていきたいと思います。

–生徒や保護者の皆さんにメッセージをお願いします。
ニッセイトで教えるのがとても楽しみです。私にとっても、皆さんにとっても素敵な1年になりますように。教え始めるのが待ちきれません!!!

I am really looking forward to teaching at Nissait, I hope we can have a great year together. I can’t wait to get started!


 

See you again!

 
 池袋スクールの藤井英世コーディネーターが3月で退職しました。とても器用で、優しく、教室をいつも明るく包んでくれていました。藤井コーディネーターは、現在、小料理屋をオープンさせようと準備を進めています。
 
–どんなお店ですか?
一日の疲れを洗い流し、明日への希望が湧いてくる、ちょうど下町の銭湯のようなイメージです。親しい友と語らい、新しい出会いの橋渡しができるようなお店にしたいと思います。北千住駅から徒歩で約10分、1階がお店、2階が自宅です。

–お店の名前は?
父が以前、開いていた時の“蘭亭(らんてい)”です。中国の文人たちが円卓を囲み、酒を飲み、語り合ったとされるお店の名前です。

–いつ開店予定ですか?
新緑の頃、開店したいと思います。

–お昼も営業されるのですか?
体力は誰にも負けないと思っているのですが、しばらく慣れるまでは夕方からと考えています。5時から12時頃までを予定しています。

–得意料理は?
“美味し~い”という顔を見るのが嬉しいので、料理は好きです。得意料理は“愛情”です。

–生徒やご父母の皆さんへメッセージをお願いします。
生徒の皆さん、そしてご父母の皆様、長い間ありがとうございました。ホームグランドであるニッセイトを離れることは、私にとっても淋しい思いです。振り返れば、喜び、悲しみ、笑い、涙、感激、激怒、出会い、別れを重ねた価値ある日々でした。泣き虫だった子がしっかり者になり、いたずら好きな子が礼儀正しく成長し、クラスで一番小さな子が今では私を追い抜く背丈となり、このような子供たちを見ていると、嬉しさや寂しさがこみ上げてきます。またご父母の皆様にも心暖まる応援をいただきありがとうございました。21世紀こそ、子供たちが世界へ羽ばたく年です。そして、ニッセイトの教育こそ21世紀に必要だと私は信じています。皆様、本当にありがとうございました。そしてお元気で…。


 

やっと慣れたのに…。

 先生が代わる時、不安はつきものです。ドイツのシュタイナー学校では、小学校の7年間を同じ先生が担当するそうです。当然、「この先生なら良いけど、あの先生ならイヤダな」といったこともあるようですが、シュタイナー学校では、それを「運命」と位置づけて一蹴しています。
 ニッセイトでは、外国人講師の採用を1年契約、更新にしています。講師交代時には多少の戸惑いもあるでしょうが、すぐに慣れるものです。いろいろな先生との出会いは、異文化交流の少ない日本社会において貴重なコミュニケーション学習の場にもなります。いずれにしても、「運命」的かもしれません。一期一会、ひとつひとつの「運命的出会い」を大切にしていきたいものです。


 

これって英語? 

マンション ~mansion~  

 人口が多い都市では、もはや必要不可欠となっているマンション。ところで、これをそのまま英語で“mansion”と言うと、例えば部屋数20、庭はもちろん、プールもあって…、そう、あのビバリーヒルズに建ち並んでいるような「大邸宅」のことを意味するのです。日本で言うマンションのことは、米国では“apartment”、英国では“flat”と言います。ペンパルに、「mansionに住んでいます。今度遊びに来てね」などと書いて、相手に過大な期待を与えてしまわないようにね。


 

編集後記

I’ll keep my fingers crossed for you. (成功をお祈りします)
 成功を祈ったおまじないです。中指を人差し指の後ろからクロスさせたジェスチャー付きで言ったりもします。
 冒険、チャレンジ…。いざ、目前にすると不安になったり、足がすくんでしまうこともあるでしょう。でも、一つを乗り越えられると、次への勇気が湧いてきます。失敗は当然つきものです。失敗が大きいほど、その後に手にする成功も価値を増します。自らチャレンジする時には、Please keep your fingers crossed for me ! と言って、自分の成功を祈っていてもらうのもいいでしょう。今年のチャレンジ、ありますか?