1998年10月号(Vol.38)オープンクラス コエ・こえ・声
オープンクラス
コエ・こえ・声
10月より後期授業が始まりました。前期の半年間を振り返り、納得のいく上達を感じられましたでしょうか。節目ごとにちょっとした反省会を行ってみるのもひとつです。もし、納得のいく上達が得られなかったとしたら、原因は何だったのか、それは、後期、改善できるのか、などじっくり話し合ってみてはどうでしょう。反省はなにも否定的なものばかりではありません。素直に上達を感じられたら、それを認め、褒めてあげることも大切です。今月号は、オープンクラス(授業参観)でご回答いただいた保護者のアンケートをもとに、その声をご紹介します。
オープンクラスの目的
ニッセイトでは、オープンクラス(授業参観)を前期に二度、後期に一度行っています。オープンクラスの目的は、
Ⅰ. 学習内容の確認
Ⅱ. 学習姿勢の確認
の大きく分けて二つにあります。なぜ、このことが大切なのでしょう。それには、以下のことが考えられます。
① 英語学習のシェアリング(共有)
褒めてあげたり、叱ったり、また、レッスンでのこと、先生のこと、お友だちのことを聞いたりしてコミュニケーションの時間を持つことです。
② 協力ポイントの発見
教室でどんなことを学習しているのかが分からないと、協力のしようがありません。何が得意で、何が苦手なのか、家でどんなことをすればいいのか、などを発見できるのもオープンクラスの利点です。
③ 問題の発見
「最近、子供が英語に行きたがらない」といったことが時々あります。なぜか見当がつかず、授業を見てみると、「どうも授業内容についていけていない。それが負担になっているよう」、なんてこともあります。
お子さんが高学年になってくると家族の見学を嫌がる子供たちも増えてきます。「もう、本人の自主性に任せています」という方もいらっしゃいますが、中には、「絶対に来ないでね!」と釘を刺され、見学したくてもさせてもらえない、といった方もいるようです。そんな時は、遠慮なく、スクール・コーディネーターや担当講師にご相談ください。クラスでの様子、上達度、課題などお話させていただきます。また、ニッセイトでは、前期、後期終了時にレポートカードを全員に渡しています。他の用事や子供の抵抗(?)で見学できなかった方は、そのレポートカードも参考にしてください。
オープンクラスのアンケートより
オープンクラス後、保護者の方にアンケートをお願いしました。
お子様の上達を感じられまし たか? |
はい |
少し感じる |
あまり感じない |
まったく感じない |
29.3% |
63.2% |
7.5% |
0.0% |
|
ご家庭で英語による話しかけ (英語のキャッチボールなど) をなさっていますか? |
はい |
ときどき |
あまりしていない |
まったくしていない |
8.9% |
26.9% |
47.8% |
16.4% |
|
ご家庭で何か一緒に英語を 学習する習慣がありますか? |
はい |
いいえ |
||
55.2% |
44.8% |
子供たちの英語の上達に関して、「上達を感じる」「少し感じる」が9割を超えていました。私たちにとって、とても励みになるデータです。しかし、「少し感じる」は、微妙な心境を表しているとも言えます。「はい」ではない、ということでもあるわけですから。上達が著しく見える時とは、概して特別な興味が芽生えてきた時やなんらかの刺激があった時です。ですから、教室で、ご家庭で、そのための環境創りはとても大切です。
「ご家庭で英語による話しかけ(英語のキャッチボールなど)をなさっていますか?」の回答は、子供たちの年齢に深く関係していました。幼児、小学生低学年では、「はい」「ときどき」と回答いただいた方が多かったのですが、高学年になるに従って、「あまりしていない」「まったくしていない」といった方が多いようでした。英語のキャッチボールは、いざ構えてしまうとうまくいかないかもしれません。お互いに遊び心がないと、照れや難しいというイメージが邪魔をしてしまうからです。
次に「ご家庭で、何か一緒に英語を学習する習慣がありますか?」の質問。約5割の方が家庭でも一緒に英語に触れられているということは、とても心強く感じられました。その数例を紹介します。
■手遊び歌を一緒に歌っています。(3歳女子のお母さん)
■「英語であそぼ」のCDを購入し、赤ちゃんも交えて歌ったり、踊ったりしています。(小3男子のお母さん)
■たまに、「Let’s Go」カードを一緒にやります。(小1男子のお母さん)
■時々、パソコンで英語のプログラムを一緒にします。(年少女子、年長男子のお母さん)
■最近、文字に興味が出てきて、看板の英文字などを一緒に読んだりしています。(小1男子のお母さん)
■パパとセサミの単語ゲームをやっています。ピンポン、ブーという音が鳴るパーティーグッズがあるのですが、パパがそれを使って一緒に遊んでいます。単語が言えると、「ピンポン!」間違えると、「ブー!」。とても楽しくやっています。(年中女子のお母さん)
子供たちってゲームが好きですよね。なにもハイテクでなくていいのです。ちょっとした工夫で、お勉強もゲームになります。「勉強しよう!」と言うと敬遠されますが、「ゲームしようか?」と言うと大喜び。夢中になって取り組みます。やっていることは勉強なんですけどね。
さて、次に皆さんから寄せられたオープンクラスでの感想もご紹介しましょう。
■楽しそうで良かった。家で復習していないので、もう少しさせてみたい。劇はなかなか良かったと思う。(年長男子のお母さん)
■家でもっと英語を使う機会を作りたいと思います。(小3男子のお母さん)
■間違えても、元気に大きな声を出して学んで欲しいと思いました。(小5男子のお母さん)
■意欲的に取り組んでいて大変良かったと思います。家でまったく勉強していないのに、授業についていっているので驚きました。(小4男子のお母さん)
■子供たちの成長ぶりを見て、とても嬉しく思いました。生きている英語を話している感じがしました。(小6女子のお母さん)
■頭で理解していても、英語で表現するのはなかなか難しい。子供達が一生懸命表現しようと努力していたので、先が楽しみです。(中2男子のお母さん)
また、今後の要望として、「宿題がないと家で全くやらないので、少し出してください」「発音を徹底的にお願いします」などがありました。講師と相談しながら善処していきたいと考えています。オープンクラスを機に、子供たちとご家族の方が一緒に英語を勉強したり、英語について話をしたりして、コミュニケーションが活性化されることを願っています。きっとまた、子供たちの意欲にも変化が生じてくるはずです。ポイントは、干渉でなく、一緒に取り組むことです。また次回オープンクラスを楽しみにしていてください。
今月のへぇー!
プレゼントに、時計はダメ!?
お祝いや記念に素敵な置時計のプレゼント。ちょっと気が利いていると思いきや、これが中国や香港では不愉快なことに! 置時計、掛時計のことを中国語では「鐘(ツン)」と言い、“時計を送る”は「送鐘(ソンツン)」となって、“お葬式を出す”という意味の「送終」と発音が同じだからなのです。ちなみに腕時計なら大丈夫。贈り物にふさわしくないものとして、刃物はよく知られていますが、こんなものもあったのですね。へぇー!
編集後記
As you sow, so will you reap.
蒔いた種は自分で刈り取れ (因果応報)
収穫の秋。農業を営む多くの人にとってとても大切な時期です。しかし、私たちも日々種まきをしています。日々の行い、学習がそうです。結果が悪いと、つい神様を恨めしく思ったりしますが、長期的には、やはり神様は公平で正しいようです。良い努力は、必ず我が身に返ってきます。その逆もこれ然り。日々の努力ですね…。