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2022/07/13

have / has been to

GEブログリレーが開始され早や3か月が過ぎました。生徒さんからの質問も相変わらずたくさんあ

り、次第に私の目線も生徒レベルでも考えるようになります。ここ数か月GE講師希望者のモデルレ

ッスンに参加させて頂いていますが、その課題の一つが現在完了形です。彼らがそれぞれ考えて現在

完了形を説明するのを聞いていて、改めて現在完了形の “have/ has been to” を考えてみると不思議

なことが頭に浮かんでくるのは私だけでしょうか。go を使用していないのにどうして ”have / has

been to” は「行ったここがある」という意味になるのかということです。

been-gone

ほぼ大多数の講師は完了形を一通り説明してから次の点に注意するようにし授業を進めていきます。

 

‘My father has gone to Hawaii.’ 「私の父はハワイに行ってしまった。」

 

「現在完了は過去の一時点から現在までのことを言います。ですからこの文は、お父さんはハワイへ

行ってしまって、結果、今はここにいないという意味です。」と説明します。

それからすかさず、

「次の文は  “have/ has been to” という 『行ったことがある』という言い方で経験を表します。」

‘My father has been to Hawaii.’ 「私の父はハワイに行ったことがある。」

というふうに説明し、講師も生徒たちも何も言わずにそのまま納得している節があります。

 

‘My father has gone to Hawaii.’ 「私の父はハワイに行ってしまった。」は納得できます。現在形の

文に直しても、’My father goes to Hawaii. ‘で文として成り立ちます。

 

でも  ‘My father has been to Hawaii. ‘「私の父はハワイへ行ったことがある。」はどうでしょうか。

’My father has been to Hawaii.’ を現在形に戻すと、’My father is to Hawaii. ‘となりこんな文は聞

いたことがありません。

 

ただ、’My father is in Hawaii.’  という文での be 動詞は「ある、いる」という意味もあります。つ

まり「私の父はハワイにいます。」という意味となりえます。それを踏まえれば ’My father has been

in Hawaii.’ は「私の父はハワイにいたことがある」とは言えます。

 

そうであれは、My father is to Hawaii. という英文は聞いたことはありませんが “to “は「(場所など)

へ」という意味がありますので My father has been to Hawaii. は「私の父はハワイへいたことがある。」

と言え転じて「私の父はハワイへ行ったことがある。」というのは屁理屈でしょうか。

 

前回紹介したOxford University Press 出版PRACTICAL ENGLISH USAGEにはこれについては説明

されていません。

 

Macmillan Dictionaryでは、

‘used for saying that someone has gone to a place and returned’

「誰かがある場所へ行ってしまってそれから戻ってきたというために使用される」

とあります。

 

インターネットで調べてみます。(ただネットだとどこまで本当なのかわからないことがよくあります。)

でもやはり同じことを考えている人がいるみたいです。いくつか載っていましたが、その中でもある程

度は納得できる?!ものを探してみました。以下はそのまま抜粋させていただきました。

 

なぜ「行ったことがある」は「I have been to」なのか

2021年2月27日 CATEGORY – 日本人と英語

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…「『~に行ったことがある』という経験を表す現在完了形の表現をするには『I have gone to』ではなく

『I have been to』を使うと教わります。しかし、『I have gone to』を『~に行ったことがある』という

経験の意味に使わないと言い切るのは正確ではありません。その頻度は非常に少ないですが、アメリカで

は経験の意味でも使われることがあるからです。それにしてもなぜ『~に行ったことがある』という意味

を『I have been to』で表すのでしょうか。『オックスフォード英語辞典』はこのbeについて、元来、名詞

または目的を表す不定詞を伴って、『~のため(しかるべき場所に)いた(存在)』という意味を表したも

のと説明しています。前置詞toの原義は『方向』ですが、『(~の方向に)ある』という場所の意味でも使

われてきました。この原義から『I have been to』は『~に行ったことがある』という意味で慣用的な言

い方となったようです。」…以下略(https://languagevillage.co.p/english_and_japanese/i-have-been-to/

 

ということですがすっきりとしませんね。

 

私は北海道出身で、おばあちゃんなどが、子どもなどが転びそうになると「ほら、とれる(気負付け

ろ)。」と言っていました。「とれる」=「転ぶ」と自然に覚えていました。この取れるは「足を何かに

引っかけて転ぶ」から「とれる」となったようです。have / has been to の「行ったことがある」は

「hellog~英語史ブログ」によると18世紀後半ごろから頻繁に使用されたとあります。

http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2019-04-06-1.html

 

言葉ですのでおそらくhave / has been to の「行ったことがある」も北海道弁の「とれる」と同じ

ような感じで表現は違いますが、一般に浸透し慣用的に使用されていったのでは?!

 

have / has been to の「行ったことがある」のようなイディオムはコンテキストに応じ使用できれば

いいのではないかと思います。

 

Writtten by Masa

 

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