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1999/07/01

1999年7月号(Vol.47)初めての  ペン・フレンド!

初めての
  ペン・フレンド!

 池袋スクールに入ると、目の前の掲示板に英語の手紙がたくさん貼ってあります。近寄って良く見ると、それぞれが生徒の個人名宛てに。どれも色とりどりの用紙に書かれた個性的な手紙です。オーストラリアの子供たちと手紙の交流が始まったのです。


相手はどんな人?

 手紙をくれたのは、オーストラリアのエリザベス南小学校に通う子供たち。フィービー先生が昨年働いていた学校です。フィービー先生に手紙交流を始めることになったいきさつを尋ねてみました。

手紙交流が始まった経緯を教えてください。 
私が子どもの頃、カナダにペンフレンドがいました。手紙は2、3回のやり取りしかなかったのですが、とても楽しい思い出として今でも覚えています。思い立って、私が昨年働いていた学校に国際文通の関心があるか打診してみたのです。まもなく同僚だったタニア先生から6年生、7年生がやってみたがっているという返事が来ました。 (オーストラリアでは小学校は1年から7年まで。その次は8年から12年生までの高等学校。中学校はありません。)
どんなところに気を遣いましたか?
Basic-c 2年目以上の生徒リストを作り、簡単な紹介を添えました。年齢、趣味、得意なことなどです。タニア先生は、その資料をもとにオーストラリアの子供たちとペアリングを行いました。そして、オーストラリアの子供たちがペアになったニッセイトの生徒宛に手紙を書きました。ニッセイトの子供たちは、自分宛てに届いた手紙に驚き、戸惑いながらもとても喜んでいました。
返事を書くのは、大変ではありませんでしたか?
個人宛てに来た手紙ということで、返事を待っているということを強く意識してくれていたようです。返事を書くにあたっては、例文を黒板に書いたり、質問されたことを中心に答えるよう指導しました。
この交流を通して、子供たちにどんなことを学んで欲しいと思っていますか。
「日本語を話さない人たちともコミュニケーションを取ることができるんだ」といった、英語を学習する本来の目的を見出すのに役立って欲しいですね。 また、出身がどこかなんていうのは大した問題でなく、みんな同じ人間なんだということに気付いていって欲しいと思います。そして結果的にオーストラリアのことを知り、新しい友達をつくることができれば、と願っています。

 ニッセイトの子供たちもとても個性的な返事を書いていました。どれもしっかりと自分の言葉になっていました。私たちは、『伝える“心”を育て、伝える“技術”を養う』を教育モットーとしています。こういった交流を通して“心”が育っていくことを願っています。今回の対象生徒のレベルは、ほとんどがEC(会話)クラス以外に、GE(総合英語)クラスも履修しています。ですから文章を読んだり、書いたりする力も養われつつあります。このシステムは、ニッセイトが長年の試行錯誤から生み出した最も特徴的なもので、私たちの目指すバランス学習の根幹でもあります。         

子供たちの感想文も紹介しましょう。
■おもしろかった。なぜなら、前から一度やってみたかったから。手紙の練習ができてよかった。でも難しい。表現を実際に使う練習になりすごく勉強になった。習った文法も使えたし、もう一度やりたいと思った。それと、あの手紙はどんな人が書いたのかと疑問になった。僕はあんまりなれなれしく書いてもなぁー、と思ったりもした。そんな会ったことも、話したりしたことすらないのに、Dear(親愛なる?!)なんて書かれても困ります。   (中3、裕允)

■学校でペンフレンドを募集したけど、切手代などかかるし、そのうち書かなくなりそうだからやらなかった。でもニッセイトでやるのは、お金がかからないし、先生とクラスでやるからちゃんと続けられると思う。とってもいい機会だわ。(中2、幸)

■僕は手紙を書くのが苦手です。それを英語で書くとなると何を書いたらよいのかわからなくなり、ありふれた言葉だけしか書けませんでした。とても大変でした。 (中2、HT)

 ひとりでは自信がなくても、友達とならできることもあります。最初は大変でも、いろんな“違い”を知っていくことで、コミュニケーションが活性化していくことでしょう。こういった手紙交流を通して、世界をもっと身近に感じ、英語をそのための道具として使っていって欲しいと思います。


日本テレビで放送 

倶楽部☆T が、ニッセイトで英語にトライ!?

 6月24日深夜の放送、ご覧になられました? 撮影は、6月14日(月)に行われました。朝10時、テレビ局の方々が続々と到着。そしてタレントさんたちも…。魚住アナ、テイク2の東さん、深沢さん、そして待つこと1時間、別所さんが遅れて到着。(もーっ?!)皆さん、次の予定がびっしりで、撮影は押せ押せムードのぶっつけ本番。知らない大勢の大人たちに囲まれた緊張感と待ち時間の長さに子供たちの疲れもピークに。午後1時半頃、撮影終了。疲れたけど、終わってみれば良い思い出に…。


 

これって英語?

アルバイト ~arbeit  

 特に学生さんにとっては、大切な収入源となり得るアルバイト。この「アルバイト」とは、“労働”を意味するドイツ語arbeit”から来た言葉で、時間給等で働く仕事を英語では“part-time job”と言います。よく略して「バイト」と言ったりしますが、「バイトに行く」と言ったつもりが、“bite”(かみつく)と勘違いされては大変なので、この英語、しっかり覚えてくださいね。”


 

編集後記

When the heart is full the tongue will speak.
(言葉は心の使)

 心が一杯になった時、言葉は自然とこぼれてきます。そして、その言葉には波動があります。第三者の心に響くのです。手紙交流を始めた子供たちの感想文からこぼれ出るちょっとした感動が伝わってきました。こういった環境創りこそ、私たち教育者(先生、保護者)の大切な役割なのだと思います。