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2001/10/01

2001年10月号(Vol.71)いつかは行かせてあげたい    海外ホームステイ

いつかは行かせてあげたい
海外ホームステイ

 

 この8月、岡安京子先生はユートレック国際交流センター主催の海外ホームステイ・プログラムにシャペロン(引率者)として約1ヶ月間、アメリカ合衆国ワシントン州に行ってきました。


Kyoko先生にインタビュー

ユートレック国際交流センターの海外ホームステイプログラムは、アメリカ、カナダの連邦政府及び、政府直轄の青少年教育機関等の非営利団体が受け入れ機関になっています。コースはアメリカ(ワシントン州、ユタ州、コロラド州、オレゴン州、アリゾナ州、ミネソタ州、ペンシルベニア州)とカナダ(ブリティッシュ・コロンビア州)があり、滞在期間は3週間から4週間。参加費は、539,000円~585,000円。受け入れ年齢は州により異なりますが、全体的には小学校5年生から大学生までが参加しています。今年は総勢約260名が参加しました。では、Kyoko先生にインタビューです。

—まるまる1ヶ月をホームステイするのですか?
いいえ、各州のプログラムにより異なりますが約1週間のキャンプがあります。私が引率したのはワシントン州の”Wilbur”という小さな町でした。キャンプ中は、日本では想像もつかないほどの大自然の中で乗馬をし、ビーチで泳ぎ、また皆で大きなトランポリンの上で満天の星を見ながら寝たりもしました。そしてキャンプ後、参加者はそれぞれホームステイに入っていきました。

—参加にはどのくらいの英語力が必要ですか?
英語力があればあるなりに、なければないなりのコミュニケーションの楽しさがあります。今回、私が引率した参加者も英語にはかなり不安をいだいていました。しかし、大自然と優しい人たちに囲まれて過ごすうちに、『伝えたい気持ちがあれば下手な英語でも身振り手振りで思いは伝わる』と実感したようです。ただほとんどの参加者はもっといろいろな話ができたらとジレンマを感じ、「日本に帰ったらもっと勉強する」と語気を強めていました。英語を使う楽しみ、喜びを知り、英語の学習に目覚める、これこそが一番のモーチベーションですよね。

—ホームステイの魅力は何でしょう?
実際に各家庭に入ることによってその国の生活習慣を肌で感じ、その国の文化を体験できることではないでしょうか。参加者はホームステイ先でお客様扱いをされません。ホストファミリーは本当の家族のように迎え入れてくれます。家族の一員ですからお手伝いもしなくてはなりません。時にはいろんな“違い”に戸惑い、悩み、ショックを受け、また感動します。でもそのことでより深く自国のことや他国のこと、自分のこと、そして家族のことを考えるきっかけになっているようです。
ある高校生はこんなことを語ってくれました。
「ここアメリカでは大人から子供まで何かをするときに必ず “Do you want to ~” と聞いてきました。日本では、周りはどうするのかいつも気にしてしまいます。答えに困って “Do you want to ~” と聞き返すと、”If you want to.” と言い返され、Yes/No をはっきりさせなければいけないことを感じました。また、『あなたがやりたいなら何をしてもいいわよ』とよく言われました。本当にやりたいのか、しても良いことなのかと自分で考えなければなりません。日本では、『これはダメ、あれはダメ』とあらかじめ注意されてしまうんだけど・・・」
生活習慣のいろいろな“違い”に触れ、改めて今まで当たり前だったことを違う角度から見比べてみる。とても貴重な体験だと思います。こういうことから文化の相互理解が生まれてくるのではないでしょうか。

—最後に今回のホームステイの感想を!
帰国前のホストファミリーとの別れでは、それぞれが目に一杯の涙をうかべ、「また帰ってくる」と約束し、熱いhug (抱擁)をしていました。私もその一人です。私自身、以前に何度かホームステイを体験していますが今回ほど暖かく迎え入れてもらったのは初めてでした。いろいろなことを感じ、得ることも多かったです。とても貴重な体験になりました。


■「いつかは行かせてあげたい…」そう考えていらっしゃる保護者の方も多いのではないでしょうか。しかし、思い立ってすぐ参加できるものでもありません。長期的な計画が必要です。「宿題や部活があって1ヶ月も海外に行っていられない」そんな声もよく聞きますが、人生という長い時間の中で考えれば優先順位も変わってくるかもしれません。時には背中をポーンと押し出してあげることも必要です。「いつか」がいつなのか具体的に話し合ってみてはいかがでしょう。


See you again, Kyla!

9月末、Kyla先生はビザ期限が満了となりニッセイトを退職し、ニュージーランドに帰国することになりました。ニッセイトで1年。いろいろな思い出を残してくれました。

To everyone at Nissait,
Thank you so much for making my stay in Japan so enjoyable. I have loved working with the children here at Nissait, and I have enjoyed meeting so many people. I came here not knowing very much about Japan, and I will leave with so many worderful memories. The people here at Nissait have shown me how friendlly and caring Japanese people are, and I will always remember all the fantastic times I have had. Don’t be surprised if you see me here again in the future, as I plan to visit for holidays! And if you anyone decides to visit New Zealand, then please let Toshi know and he can give you my contact address , and I expect you to visit me! Unfortunately it is time for me to move on, I wish you all the best of luck with your English studies.
Kyla Page

(訳)日本では皆さんのおかげで本当に楽しく過ごすことができました。ありがとうございました。ニッセイトで子供たちに教えることはとても楽しかったですし、たくさんの人に出会うこともできました。日本のことはあまり知らずにやってきましたが、今素晴らしい思い出をいっぱい持って帰国します。ニッセイトの人は私に日本人がフレンドリーで思いやりがあるということを教えてくれました。日本での素敵な思い出は忘れることがないでしょう。もし、私が再び皆さんの前に現れても驚かないで下さいね。休暇を取っていつかまた来ますから。もし皆さんがニュージーランドに来るようなことがあればトシから連絡先を聞いて私を訪ねてきてください。私は残念ながら日本を離れますが、みなさんはこれからも英語の学習をがんばってください。成功を祈っています。


これって英語?

ピーマン  Peeman?!

すごく英語っぽいのに実はそうではありません。フランス語のpiment からきています。フランス語は最後の”t”を発音しないため、「ピーマン」となったのでしょう。日本へは伊達正宗の家来でローマ使者として渡った支倉常長が江戸初期にスペインから持ち帰ったと言われています。英語は、green pepper です。


編集後記

The sweetest grapes hang high. (良いものほど得がたい

すぐに手に入るものは喜びも一瞬。苦労して手に入れたもの、時間をかけて手に入れたものは喜びも大、そしてその価値も計り知れません。しかし、美味しい”grapes”を手に入れるにはリスク(危険)がつきもの。それを乗り越えてこそ人生の醍醐味が味わえるのかもしれませんね。不安を乗り越えてホームステイを体験してきた若い冒険者達に拍手。