2004年06月号(Vol.102)何で卵に絵を描くの?
何で卵に絵を描くの?
国や宗教が違えば、祝日やその祝い方も異なります。「なんで卵に・・・」と不可解な疑問を持ちながら初めてイースタ―クラスを体験した人も少なくないかもしれませんね。教室を彩った卵には子どもたちのいろいろな思いが詰まっていることでしょう。
イースターを機にリラックス
ニッセイトに通い始めて3回目のレッスンがイースターウィークで、未有にとっては初めての体験でした。”Very cute!” と先生方に言われながら教室から出てきた未有の手にはかわいいヒヨコの絵が。そして未有の笑顔。早く外に出たいと期待に胸膨らむヒヨコを描いたようです。
イースターエッグをきっかけに未有はとてもリラックスしてレッスンに参加できるようになったようです。声も少しずつ大きくなり意欲的になりました。最近よく、「お母さん、英語を話す人になってね。未有もなるから」と言って英語のごっこ遊びをねだります。お店やさんごっこだったり、幼稚園ごっこだったり・・・。挨拶や自分の知っている英語を使うのですが次第に未有語になっていきます。いつか本当に英語でごっこ遊びができるようになったらいいな。
鈴木由樹(未有ちゃん<4歳>のお母さん)
家族で調べました
智代はお教室の前に並んだ木の卵をしげしげと眺めて、「何で卵に絵を描くの? 何を描こうかな」と言いながらお教室へ入りました。レッスン後、智代は描き終わった卵を大切そうに持って見せに来てくれました。幼稚園がキリスト教だったので園長先生のお話でキリストの復活は知っていたようですが、家に帰り家族で調べ、「大きな力が卵に存在すると信じ、人々は卵に装飾した」ということを知りました。次週、お教室へ行くと色とりどりの卵が飾ってあり、それぞれが何を表現したのか想像しながらとても興味深く見させていただきました。
川辺鈴子(智代ちゃん<小1>の祖母)
初めての本物のタマゴ
私は Easter Egg を作るのは今年で4回目です。今までは木のタマゴだったけど、今年初めて本物のタマゴを使いました。毎年、本物のタマゴで作っている Easter Egg を見て、私もはやく本物のタマゴに絵をかいてみたいと思っていました。だけどやってみると思ったよりむずかしかったです。タマゴに穴をあけるのも、力を入れすぎるとわれちゃうし、弱ずぎると穴があかないからです。次に色づけをしてドライヤーでかわかしました。もっと絵をかく時間がほしかったです。来年のEaster が楽しみです。
小野里沙彩(小4)
下の穴を大きくするのがコツです
皆さんはイースターはなんのためのお祭りか、どうして祝うのか知っていますか? それは十字架にかけられたイエス様がふっかつしたのを喜び祝う行事です。
私は小さいころから教会でかくされたイースターエッグさがしをしたり、いろんなイースターの飾りを作るのが大好きでした。私は昨年、ニッセイトで初めて本物のタマゴを使ってイースターエッグを作りました。今年は2回目なので上手に作れました。作り方は生たまごの上と下にはりで穴をあけます。この時、下の穴を大きくするのがコツです。そしたらたまごの下にうつわを置いて上の穴から思いっきり息を吹きかけます。中身を出し、カラに色やもようをつけていきます。中身のたまごでKayo先生がオムレツを作ってくれました。とてもおいしかったです。
本行未来(小4)
イースターエッグの中にはおもちゃ!
Will Riva
私が生まれたのはイタリアで、10歳の時イギリスのウェールズに転居しました。イタリアでは国民の9割くらいがカトリック教徒で、イースターはクリスマス後のとっても大切な祝祭です。
子どもの頃のイースターは、いつも叔母の農場で過ごしました。家族や親戚がみんな集まるのです。従兄弟はいつも20人くらい集まり、かくれんぼやサッカーをしたり、いろいろなゲームをして一日中遊んでいました。子どもたちの食後の楽しみは何といってもチョコレートのイースターエッグ。サッカーボールくらいのチョコレートのタマゴの中におもちゃが入っているのです。イースターには素敵な思い出がいっぱいあります。
私にとってイースターとは?
Valerie Hamer
イギリスのイースターは2つの意味があります。ひとつは宗教、そしてもうひとつがチョコレートです。宗教的な観点から話をすればイースターは40日の四旬節から始まりまあす。この四旬節はイエス・キリストの受難の日を表し、人々は楽しみや贅沢を慎みます。イースターの直前の木曜日は洗足木曜日と呼ばれれ、貧しい人にはイギリス女王からお金が与えられます。聖金曜日はイエスが十字架に張り付けにされた日で、肉を食べることは許されず、魚を食べます。そしてイエスが復活されたとされるイースターの日曜日には家族や友だちとたくさんのご馳走を食べます。この日の朝は、うさぎが籠にチョコレートをたくさん入れてドアまで運んできてくれるという言い伝えがあります(子どもたちの両親が置いているんですけどね・・・)。ですから、この日の子どもたちの朝食はチョコレート!
学校ではゆで卵に色を染めたり、丘からタマゴ転がし競争をしたりしていました。学校はイースターの時期、2週間程お休みになります。私にとってイースターは、何かを我慢したり、困っている人を助けたりすることを改めて考えさせられるいい機会でもあります。
■川辺さんの感想文に、「なんで卵に絵を描くの?」と聞かれ、家に帰って家族で調べたとありました。素晴らしいですね。お子さんの「何で?」に上手く応えられなく、流してしまうことってありませんか。常々こうやって子どもの疑問に一緒に取り組むことが子どもの探究心を育てていくことになるのでしょう。イースターの経験が少しでも異文化に対する興味の糸口になっていったら嬉しいです。
Easter Egg Contest 2004 入賞者発表
池袋スクール | 川越スクール | ||
木の玉子部門
【Toddlers】 |
The Best Easter Egg | ||
鈴木美有(年中) | 岩井美咲(年長) | ||
The 2nd Best | |||
早田梨乃(年中) | 鈴木妃織(年中) | ||
木の玉子部門
【Primary-Basic】 |
The Best Easter Egg | ||
田中美羽(小2) | 加藤陽香(小1) | ||
The 2nd Best | |||
川辺智代(小1) | 中井琴音(小1) | ||
本物の玉子部門 |
The Best Easter Egg | ||
本行未来(小4) | 小野里沙綾(小4) | ||
The 2nd Best | |||
福徳枝里子(中2) | 服部均(中2) |
編集後記
It is better to wear out than to rust out.
(宝の持ち腐れ)
総務省の発表によると2003年末時点のインターネット利用者は総人口の60.6%だそうです。でもメール以外の利用頻度が少なく、高価なコンピューターが「宝の持ち腐れ」状態という人も多いのではないでしょうか。インターネットの最大の利点は検索にあります。ちょっと気になったことのキーワードを数個入れて検索すると即座にいろんなことが調べられます。「イースター」「卵」なんてキーワードを入力して、もう一度「イースター」を復習してみませんか?