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2008/01/01

2008年01月号(Vol.141)英検を学習の起爆剤に!


英検を学習の起爆剤に!

 英語を習い始めて4、5年も経ちますと、ただ楽しく通っているだけでは保護者の方も不安になるのではないでしょうか。「家で全くやらないので困っています…」「もっと自発的に取り組めないのかしら・・・」。こんなご相談もよくいただきます。目に見えて上達している生徒さんたちはどのように自らを奮い立たせているのでしょう?


英語の上達は学習量に比例

 英語の上達は学習量に比例するのは周知の通りです。週に1時間、教室だけが学習場所であるならば、上達も限られたものでしかありません。中学生や高校生になると学校の宿題も増え、部活動にも追われてきます。しかし、そんな状況の中でもしっかり着実に伸びている生徒さんはいます。そういった生徒さんの多くが取り組んでいるのが「英検」です。いわば「英検」を学習の起爆剤としています。英検(実用英語技能検定)は、5級から1級まであり、幼児から社会人まで年間約250万人が受験している国内最大規模の英語検定試験なのです。

 「英検」のメリットは認知度が高く、学習の目標設定がしやすいことです。マラソンの選手もゴールがあるから頑張れます。大会があるから苦しさに耐えることができます。英語学習も同じですね。目標を持って学習することにより集中力が増します。また英語学習にリズムを与えてくることも大きなメリットです。うまく英検を学習目標にすることで家庭での学習時間を増やすことができます。今回、合格した生徒さんたちの栄光の影にもコツコツと目標に向かって取り組んできた努力がありました。


小5で英検2級に合格!

 実(みのり)ちゃんは小学5年生です。1年前に準2級に合格し、今回見事2級に合格しました。実ちゃんは以前、ニッセイトニュース(2005年11月号)でも紹介させていただきましたが、年長の夏から小学2年の夏まで約2年間、イギリスに滞在していました。現地校ではかなり苦労があったそうです。帰国後、それまで身につけた英語を維持するためニッセイトに入学。今回の2級合格は、帰国子女だからというよりも、やはり本人の地道な努力の積み重ねがあったからこそとお話を伺い改めて感じました。

–2級、合格おめでとうございます。

(母)ありがとうございます。実も英検道場の名札が2級に移動するのを密かな楽しみにしていたようです。今回、2級に合格したことは本人の努力だと思い誉めてあげたいです。日頃の積み重ねが結果に結びついたのだと思います。

–勉強はどのように準備されてきたのですか?

(母)問題集を購入し勉強を始めたのは9月に入ってからでした。実はニッセイトのレッスン以外にもプライベートでバイリンガルの先生に毎月2~3回お世話になっています。その時間を使って新しい単語や知らない表現等を説明してもらいながら学習していました。私もさすがに1回で受かるのは無理だと思っていたので「今回は自分の力試し。次回に向けて何が足りないのか確認する勉強にしよう!」と声掛けだけしていました。

–お母さんも学習を見てあげていたのですか?

いいえ。私は何もしてません。

–(驚)えっ、そうなんですか? 英検2級に合格するには相当の語い力が必要です。どのようにして語い力を養ってきたのでしょう?
ニッセイトの先生から週刊英字新聞を勧められ、一時期よく読んでいました。また、ロアルド・ダールの本が好きで「チャーリーとチョコレート工場」などの本をたくさん読んでいました。

–なるほど。「単語・熟語」の丸暗記方式より、文章の中で新しい語いに出会っていくのは一番理想的な学習方法ですからね。今まで英語の勉強は順調でしたか?

(母)いいえ。もうやめたくて今まで継続してくること自体が大変でした。

–それはどうしてですか?

(母)イギリスから帰国し、日頃の生活の中で英語を使う必要もなく、なぜ勉強をしなければいけないのか納得できないでいたようです。それにレッスンが終わるのが遅かったりして体力的にも大変だったようです。でも、クラスに仲の良い友だちがいたことと、いろいろな先生方に励ましてもらえたのでここまでこれたのだと思います。先生たちの声掛け、熱心なご指導には本当に感謝しています。

–今、英語の楽しさはどんなところにある?

英語の本が読めて、また独特の表現の楽しさを味わえることが嬉しいです。
(母)ハリーポッターが大好きで、英語版の新刊が発売された時に誰よりも先に読めると英語を学習していた自分に喜びを覚えていたようですが、内容が複雑で難しく、翻訳版が出るまで断念しました。自分の英語力をもっと磨かなければと気付いたようです。

–これからの目標は?

英検準1級やTOEICにチャレンジしてみたいです。

–将来の夢は

通訳や翻訳など英語を活かせる仕事に就きたいです。

–今後の活躍に期待しています。


私はこんなふうに勉強しました!

●英検は今回、初めて5級を受けました。試験勉強は、1ヶ月前くらいから始め、週に1~2時間くらいお母さんと勉強しました。試験前の1週間はほぼ毎日、30分くらい勉強しました。大変だったことは、テストの問題が漢字で書いてあり読めなかったことです。
 英語は大好きです。どんどん単語が読めてわかるようになり、英語で書いてある本が読めるようになるのがうれしいです。

<5級合格 里彩ちゃん(小2)>


●英語はニッセイトで2歳から習っているので、そろそろ機会ごとに力試しをしたほうが本人にとっても刺激になっていいと思い、受験をさせました。本人としては、最初みんなが受けるから自分も受けたいという漠然としたものでした。でも、やるからには落ちたくないという性格なのでしょう。熱心に取り組んでいました。結果として合格をいただけたので、以前よりも前向きにニッセイトに通うようになり、私も嬉しく思います。          

<5級合格 彩麗ちゃん(小2)のお母さん>


●オーストラリアから帰って、もっと話すことができたらという思いが強くなったようです。英語の学習が積極的になりました。4級に向けては、「ホームステイの英会話」「4級の英単語・熟語」のCDを良く聞きました。「英語の文型ワーク」「4級過去問題集」も利用しました。答えは二人で採点し、間違っているところには印をつけ、解説を読んで理解できたかを話し合い、蛍光ペンでマークしました。また、任天堂DSを使用してゲーム感覚で単語、リスニング、筆記問題を楽しんでいました。9月に学校が始まってからの学習時間は、週に6~7時間くらいかと思います。  
              

<4級合格 智代ちゃん(小4)のおばあさん>


●小1で5級、小2で4級に合格してきたので、3年生のうちに3級に挑戦できればいいなと思っていました。ただ、まだ習っていない文法や熟語がたくさんあったので、娘に聞いたところ「力をためしてみたい」というので挑戦しました。
 試験勉強は夏から週1時間程度ドリルを使い勉強しました。試験の1ヶ月前からは週3~4回ドリルをしました。よく間違える単語や熟語、文法を紙に書き出し、トイレの壁に貼りました。書くことと毎日見ることでかなり覚えられたようです。2週間前からはドリルを使って不得意な穴埋め問題、文の並べ替え問題を中心に毎日1時間は勉強しました。苦手な問題をいつまでも考える癖があるので制限時間も決めてやるようにしました。1週間前からは毎日1時間程度、過去に間違った問題をやり直しました。
 学習の方法は、問題を解くのは娘で、まる付けが母子一緒に、間違ったところは私が解説書を見ながら説明をしました。難しい問題にあたった日は就寝が10時を過ぎたり、何度も同じ問題を間違えた時は泣きながら勉強していたので辛い日もあったと思います。でも一度も「やめたい」とは言いませんでした。勉強が進むにつれて欲が出てきたのか、「合格したい!」という気持ちが強くなってきたように思います。
 
 <3級合格 清宮小百合ちゃん(小3)のお母さん>


◆皆さん、英検という目標を持つことで家庭での学習時間が増え、また学習に自発性も生まれたようです。しかし、誰もが英検というわけでもありません。あるレベルに達していなければ問題集を買ってもチンプンカンプン。逆に英語嫌いになってしまいかねません。やはり目標は「がんばれば届く」程度が適切です。お子さんがいつ頃から受験したらいいのか、次の受験はいつ頃がいいのかなどは、お気軽に総合英語クラスの担当講師にご相談下さい。


編集後記

A New Year’s Resolution (新年の決意)

 明けましておめでとうございます。子どもたちの成長、上達を見る傍ら果たして自分の成長はいかほどのもかと振り返った時、恥ずかしくなる思いがあります。1年の計は元旦にあり。新年の決意を持ってこの1年を過ごしたいものです。子どもたちの成長を見届けながら、今年も様々な角度から保護者の方に有益な情報、エピソードを紙面を通して提供していきたいと思います。