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2010/10/01

2010年10月号(Vol.171)サマースクールレポート     大好評、科学実験!


サマースクールレポート
    大好評、科学実験!

 この夏、ニッセイトでは3つの企画を開催しました。ひとつは、幼児~小学校低学年向きのサマースクール「科学実験をしてみよう」、小学校中学年、高学年生向けサマースクール「浅草で外国人観光客にインタビュー」、そして中学生向けに読解力を養うためのReading
Seminar です。今回は、サマースクールの企画責任者に企画の狙い、そして当日の様子などを聞いてみました。


「科学実験をしてみよう」

         企画チーフ:泉 綾

 今年のサマースクール「科学実験をしてみよう」は、7月28・29日、30・31日の計4日間、2セッションを行いました。今年は参加生徒の年齢層が例年より高かったこともあり、いつもとは少し違ったものをやろうと考えました。今、テレビや雑誌などで小学生向けの科学実験教室がブームだと知り、それを英語で行えばさらに面白いのではないかとこの企画を考えてみました。

 幼稚園~小学校低学年生でもできる、簡単で面白い実験を探すため、何度も試行錯誤を繰り返しました。その中で、予測をたて、実際にやってみるまで結果が分からないというワクワクした気持ちを何度も味わい、この気持ちを子供たちにもぜひ味わってもらいたいという思いがますます強くなりました。

 そしていよいよ当日、子供たちの反応はどうかと心配しましたが、予想した以上にみんな真剣に予測をたててくれ、内容にひきこまれている様子で一安心でした。Basicのクラスではお互いをdoctor (博士)と呼び合うなど、実験室にいるような気分を味わってくれたのではないかと思います。中でも人気だった実験は、ペットボトルに入れた油に色水をたらしていく実験と、重曹入りの火山にお酢を入れて爆発させる実験だったように思います。子供たちが習った英語は、 oil (油) float (浮く) sink (沈む) vinegar (お酢) volcano (火山) Explode (爆発する) などなど、普段の授業ではなかなか使わない単語ばかりでしたが、皆すぐに覚えて積極的に発言していました。 “Hands on, minds on” (自分の手で実際にやってみたことは忘れない)という言葉がありますが、その重要性を再認識させられた4日間でした。

 これらの実験はもちろん日本語の環境でもすることができますが、英語を使うことでより興味深く感じてもらえたのではないかと思います。学ぶことの基礎を培っていく幼児期・学童期に、この「ワクワク」した体験を通じて、英語はもちろんいろいろな分野のものごとにより興味を持ってもらえれば大変嬉しく思います。
 いつもの授業の何倍もの時間をニッセイトで過ごしたサマースクール。2日間を通して「ここは英語を使う場なんだ」と子供たちなりに認識し、ほとんど日本語を使うことなく過ごしてくれたのも大きな収穫の1つだったと思います。今年もたくさんのご参加、本当にありがとうございました!


 川越スクールで参加した岩田侑子さん(小2)は、実験の様子を感想文とともに絵にも描いてきてくれました。侑子さんのお母さんからは、「子どもたちの知っている身近なもので行った実験にはものすごい衝撃と感動を受けたようです。2日間とも目が輝いていました」との感想をいただきました。池袋スクールに通う酒井龍馬君(小2)の感想文も合わせて紹介しましょう。


「浅草で外国人観光客にインタビュー」

         企画チーフ:中村綾希

 小学2年生以上対象のサマースクールを7月26日・27日の2日間で実施しました。初日は会話クラスで積み重ねてきた英語力を実践練習するため、都内の観光地に出向き、初対面の外国人観光客にインタビューを行います。2日目は前日のビデオ録画を見ながらインタビューの聞き取り作業、そして最終的にレポートブックとしてまとめるという企画です。

 昨年に引き続き、インタビュー場所は外国人観光客が多く集まる浅草。前回とちょっとスタイルを変え、今回は、テレビ局のスタッフになった気分で、リポーター役はマイクを持ち、AD役はカメラマンの後ろでCue Cards(キューカード、いわゆるカンペ)を持ち、インタビューにのぞみました。ほとんどの子どもたちはセリフを暗記してきており、上手にたずねることができていました。やはり最初は緊張していたものの、慣れるのは早い子どもたち!周りで「テレビのロケをやってるのかな?!」と見物客が増える中、まったく物おじすることなく自分たちから積極的にマイクを持ち、世界中から来たたくさんの方々とお話しすることができました。

 今回も、多くの外国人の方々が快くインタビューに応じて下さいました。イタリア人やフランス人の方々も流暢な英語で答えて下さり、子どもたちは「英語っていろんな国の人がしゃべるんだ!」と新しい発見をしたようです。

 インタビュー後、お礼として事前に作ってきた折り紙のツルやお花、手裏剣などを渡しましたが、みなさんとても喜ばれ、インタビューされた側としても「良い思い出になった!ありがとう!」と言って下さいました。双方にとっても貴重な経験となったようです。子どもたちの達成感にあふれた笑顔を見て、通常のクラス以外で実践的に英語を使う体験には、やはり大きな意味があると感じました。


 参加者の貝原夢美さん(小3)の感想文には、「今回のサマースクールで、わたしは、今までに感じなかったことを感じました。それは、外国人に質問したり、話をしたりすることは楽しいなということです。今回、さい初の方は、ふあんの気持ちの方が楽しみより少し多く、本当に大丈夫だろうかと思うほどでした。でも、一人ひとりに質問をしていくうちにつれ、セリフをおぼえ、そしてさらに質問することが楽しくなってきました。わたしは、浅草から帰る時、もっと外国人に質問をしたいという気持ちでした」とありました。


■何事も学習には興味付けが大切です。今回も「楽しかった!」「良い体験ができた」とたくさんの参加者や保護者の方から感動の言葉をいただきとても嬉しく思っております。今後も、時間や場所の枠を超え、通常のクラスではできないようなことをこういったイベント企画で提供していきたいと考えています。


編集後記

What you like you will do well. (好きこそものの上手なれ)

 好きなことには誰も時間を忘れて熱中します。大変なことも苦になりません。教育者(保護者を含む)の勝負どころは、その学習がこんなに楽しいんだよと発見できるように導いてあげられるかどうかではないでしょうか。プレッシャーになりすぎては、やる気の喪失になりかねません。簡単すぎては、挑戦意欲が湧きません。日頃から子供たちを良く観察していて、タイミング良くいろいろなことに挑戦させてあげたいものです。