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2010/02/01

2010年02月号(Vol.164)大変だったけど 楽しかった       クリスマス発表会

大変だったけど 楽しかった

       クリスマス発表会

 昨年の12月11日(金)~18日(金)、ニッセイトの幼児、小学生クラスでは各曜日ごとにいくつかのクラスが合同となり、クリスマス発表会を行いました。練習期間は約1ヶ月程度。この短期間にセリフを覚え、大勢の前で発表ができるように演技も覚えなくてはなりません。子どもたちにとってはプレッシャーのかかるイベントですが、休み明けに提出されたアンケートには「大変だったけど、楽しかった!」という声が多くの生徒さんから聞かれました。


ほど良い難しさがやる気を伸ばす

 劇の発表後に「楽しかった」と思えるのは、そこに達成感があるからではないでしょうか。最初に台本を手にした時、「こんなの無理!」「ぜんぜんわかんない!」と感じた子どもたちが練習をしていると、「できそう・・・」と思えてくる瞬間があります。そうすると練習にも気合が入ってきます。そしてできるようになった時、それまでの「不安」は「喜び」に変わるのだと思います。

 少し前ですが、テレビ番組「エチカの鏡」で、横峯吉文先生の運営する「通山保育園」の映像が放送されていました。そこには5、6歳の園児たちが次々に7段、8段の跳び箱を楽しそうに跳び越えている姿が放映されていました。もうビックリです。驚いたのはスポーツばかりでなくピアニカも弾きこなしていました。この保育園では読書も卒園までにそれぞれが1500冊を読破するといいます。「天才は10歳までにつくられる」(横峯吉文著)では、その「ヨコミネ式」を次のように紹介していました。


すべての子供は天才である
できることはおもしろい
おもしろいから練習する
練習すると上手になる
上手になると大好きになる、
そして次の段階へ行きたくなる
この繰り返しで
すべての子供は一流に育つ
すべてはイチから始まり
毎日の積み上げで
10歳までに、
どの子も好きなことに
天才になれる


 英語の発表会に関しても全く同じことが言えると思います。大切なのは、その難易度が適当かどうか。これには私たちも毎年頭を悩まします。時に、ある生徒さんにとって「優し過ぎた」のではなかったか、またその逆で「難しすぎた」のではなかったかと反省させられることも多々あります。ですから、発表を終えた子供たちから「大変だったけど、楽しかった」といった感想を聞くと嬉しくなります。

 川越スクールで最優秀演技賞に選ばれた斉田千穂ちゃん(小1)のお母さんにお話をうかがいました。


難しい課題に挑戦させてもらい感謝

 初めて「シンデレラ」の台本を見た時、「無理では?」と思いました。台詞の長さも劇の長さも予想以上だったのでこの短期間に動きもつけて完成するか不安でした。頂いたCDは効果音入りで、本人も気に入って毎日、寝る前に聴いて覚えていきました。難しかったのは台詞に動きが加わると覚えたはずの台詞がスムーズに出なくなったことと、レッスン時にしかできないクラスメイトとの動きやタイミング、立つ位置などを忘れずにいることのようでした。当日、緊張しすぎる娘に「今回は観ている人を楽しませてね」と話しました。緊張しながらも前年までと違い、役になりきろうとする頑張りが見られ、成長を感じました。発表に苦手意識があった娘にとって、とても大きな自信になったことと思います。今回、難しい課題に敢えて挑戦させてくれたMartin とマリコに大変感謝しています。


 アンケート報告
 いただいたアンケートから他の保護者の方の感想もご紹介しましょう。

●初めて台本を見て、難しすぎると半べそをかいていました。でも、Martinの厳しいご指導のおかげでほぼ完璧にセリフも言えて、動きもスムーズにできて感動しました。本当によくできたと思います。家庭での練習は、セリフも多く難しかったので、私との掛け合いでずっと練習をしました。1週だけあまり練習しない時がありましたが、Martinにすごく怒られ、それからは本気で練習をしていました(笑)。劇は1人が完ぺきでもだめだなと思いました。みんなができて素晴らしい劇になるんですね。
(小3、Christmas Rhyme・母)

●初めての劇でしかもインフルエンザで3週間連続で休んでしまったため、どうなることかと心配しました。他の皆に迷惑をかけないようにと、緊張しやすい子なので当日は祈るばかりでした。無事にセリフも言え、発表もゲームなども楽しんでいる様子にホッとしました。1年余りの成果がでたかなと親バカ満足していましたが、次のクラスの「シンデレラ」に至るには遠い道のりかと思いました(笑)。(小1、Enormous Turnip・母)

●年齢が上がっていくとともに子供たちの発表は成長が見られてとても楽しめます。自分の子が前にやった歌や劇はただ懐かしいだけでなく、上手だなぁとか、あぁすればもっと良かったなどと感心したり反省したり興味津々です。今回、本人は緊張しながらも練習してきたことをよく出せたと思います。発表することにも年々、慣れていくのが分かります。(小1、Cinderella
母)

●私自身、毎年子どもと一緒に練習を頑張って、本番が終わると「あー終わったぁ」と燃え尽きています(笑)。ほぼ毎日、車で出掛けるので車中では必ずCDを聞き、家では台本を見ながらセリフの練習をしました。子どもは全員のセリフをだいたい覚えてしまいました。今でも一人でシンデレラの台本を口ずさんでいます。(小1、Cinderella
母)

●他のクラスの発表で、「娘もこの発表やったなぁ。懐かしいなぁ」と思い出しながら楽しませていただきました。娘のグループはテンポがあり、全員がやる気をもって取り組んできたというのがとても伝わってきました。恥ずかしがることなく、「楽しいよ~♪」という心の声が聞こえてくるようでした。また、娘の堂々たる態度を見て成長を感じました。(小3、The Wizard of Oz・母)

●どのお子さんも緊張の中、一生懸命さが伝わってきて立派でした。案の定、娘も緊張と不安で胸が一杯になりあふれ出す涙をおさえきれないまま演技となりましたが、なんとか無事に役を務めたことは彼女なりの成長であり、頑張ったと思います。本人も達成感を味わったのか帰りの自転車のうしろで鼻歌気分でした(笑)。やはり子供たちのガンバリを評価するためにも発表の場が必要だと思いました。本番は緊張と不安で普段の練習通りにはいかないだろうと予想していましたので、とにかく体で覚えるぐらい相手になり数をこなしました。
(年長、The turtle and the rabbit・母)

●英語ができる親ばかりではないので、劇の前に日本語で親にはどういう内容の劇かという説明をして欲しいです。内容が理解できると一段と楽しくなります。
(小2、Three Billy Goats Gruff・父)

■「発表の場」を持つことにはいろいろな意義があります。目標を持つこと、友だちとのチームワーク、発声、表現力、そして英語力などなど。それぞれの劇が発表に至るまでにはいろいろなドラマがあったことでしょう。「がんばったよ」と言える人ほど得たものも大きいのではないでしょうか。次回の発表をまた楽しみにしています。劇の内容を記した当日用のプログラムも今後、検討させていただきます。


ニッセイトアカデミー賞決定!


池袋スクール 

土曜日 B3 & B6 
The Wizard of Oz

担当講師:Abby, John,
Yuko, Nobuko
森口珠衣(小3) 中島萌乃(小4)
横田知子(小4) 菊池紗也香(小4)
川田優佳(小5) 平野后久良(小5)
佐久間未紗(小6)


川越スクール

金曜日 B1
Cinderella

担当講師:Martin,
Mariko, Junko
原田芽実(小1) 小板橋優雅(小1)
大山超百(年長) 長峯愛斗(年長)

最優秀演技賞


池袋スクール 

山岡真之(小2)
劇:The Enormous Turnip

(おじいさん役)自分のアイディアでタオルを首に巻き、おじいさん役になりきっていました。

川越スクール 

斉田千穂(小1)
劇:Cinderella(魔法使い役)

たくさん練習した様子が伺えます。ただセリフを覚えただけでなく、動きも自然でした。


編集後記

It is dogged that does it. (がんばりは難事を克服する)

 クリスマス発表会の練習には1ケ月程度の練習期間しかありません。子どもたちの発表を見て、毎年ながら感じることは、「子どもたちってすごいなー」っていうことです。台本があっても完ぺきに読めるわけでもなく、頼りは家庭学習用のCD。ですから大変な努力を要します。当然、保護者の方も必死になってサポートしていただいたと思います。本文中に紹介した横峯先生の著書に「子供が天才になる4つのスイッチ」があります。その4つのスイッチのうちのひとつが、「子供はちょっとだけ難しいことをしたがる」というものです。この「ちょっとだけ難しい課題」を一人ひとりの子供たちに与えてあげることが私たちスタッフに求められているのだと改めて感じました。