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2015/06/01

イースターの思い出

 ニッセイトでは、4月22日(水)~28日(火)の1週間、K1~Pb2までの幼児、低学年クラスでイースター・イベントを行いました。今月号では、その授業内容の紹介と、新しく加わった講師の子どもの頃のイースターの思い出を紹介します。

 



タマゴに絵を描く?

            池袋コーディネーター 泉 綾

 

 イースタークラスでは、通常レッスンの内容とは違ったアクティビティを楽しみました。


 最初にイースターのアクティビティを絵本で紹介しました。その後、その象徴であるタマゴにデコレーションをしてEaster Eggを作りました。欧米では本物のゆで卵などを使いますが、ニッセイトでは発泡スチロールのタマゴにマーカーで色づけをします。日ごろのレッスンで習った色の名前を実際に使うチャンスとして、欲しい色のマーカーを”Can I have a blue marker,  please?” などと英語で言って先生からもらいました。タマゴには、レッスンで習ったいろいろなShapes(形)を描いたり、好きなアニメのキャラクターを描いたり、非常に凝ったデザインで思いがけない才能を発揮する子もいて、子ども達の意外な一面を見ることができる良い機会となりました。

 

 残りの時間で、着色した自分のEaster Eggを体の部分にのせて遊ぶ歌を歌ったり、教室内に隠された卵を探すEgg Huntをしたり、プラスチックの卵をスプーンに載せてリレーをしたりして遊びました。日本ではまだなじみの薄いイースターですが、ニッセイトでの体験が楽しい思い出になってくれると嬉しいです。


1年前のタマゴを発見!!

 

    Nick(ニック)講師(アメリカ出身)

 

 私はアメリカのカリフォルニア州で育ちました。子どもの頃からサッカー、バスケットボール、野球、フットボール、レスリングが好きでした。3人の兄がいたお陰でどのスポーツも得意でした。高校時代は、フットボール部とレスリング部のキャプテンをしていました。レスリングでは、地方大会で優勝したんですよ。日本に来て1年ちょっとになりますが、憧れていた日本に来れてとても嬉しく思っています。これまでに富士山にも登りましたし、茨城県で初のバンジージャンプも体験したんですよ。

 

 さて、子どもの頃のイースターは、昨日のことのように覚えています。小さなニックは、イースターの朝、うさぎがどんなお菓子を用意してくれたかウキウキしながらいつも目を覚ましました。イースターは、我が家ではまさに春のクリスマスといった感じです。4人兄弟で一番末っ子の私は、一番最初に目を覚まし、兄たちの部屋に行き「イースター、おめでとう!」と言って兄を起します。兄たちはいつも眠そうに目をこすりながら、ボーっとしていますが、バスケットいっぱいのお菓子がもらえるイースターの日だと気付き、リビングへ急ぎます。我が家では、家族全員が集まるまでイースターのバスケットを開けてはいけないというルールがありました。ですから、みんなが起きてくるのがとても待ち遠しかったです。

 

 イースターが好きだった理由は、お菓子がたくさんもらえるからだけではありません。イースターの後、学校が2週間春休みになるからでもあります。私たち兄弟はいつも祖父母の家で過ごしました。イースターの前夜、たくさんの卵をゆで、それらに色付けをしました。そして、夜の間に両親がそのタマゴを裏庭に隠すのです。朝食を終えた私たちは、庭にイースターエッグを探しに出かけます。タマゴは虹のようにいろいろな色で彩られていました。ある年、両親がとても上手に隠したため、どうしても1つだけ見つからないということがありました。私たちは、野生のキツネが夜中に見つけて食べてしまったのではと考え、探すのを諦めました。

 

 その翌年も同じようにタマゴを探し、そして皆で食べ始めました。その時、兄が「臭い!」と悲鳴を上げました。集めたタマゴの1個が1年前に見つからなかったものだったのです。その臭かったことといったら忘れられません。あまりの臭さに、私たちは深い穴を掘り埋めました。今となってはとても笑える思い出ですね。

 


オススメは            
The Sydney Royal Easter Show !

 

      Sean(ショーン)講師

 

 4月よりニッセイトのメンバーになり、火曜日から土曜日まで川越スクールで教えています。私は8年前にシドニーで日本人の女性に出会いました。私が日本に来たきっかけです。その後結婚し、とっても可愛い娘が2人います。

 

 今日は、皆さんに私の子どもの頃のイースターの思い出をお話しします。オーストラリアで育った幼い私が1年の中でとても楽しみにしていたことが3つあります。私の誕生日、クリスマス、そしてイースターです。カトリック教徒の家庭では、イースターはタマゴの形をしたチョコーレートをもらったり、タマゴに色鮮やかな模様をつけたり、庭でエッグハントをしたりするだけでなく、もっと宗教的な側面を深く学ぶ機会でもありました。我が家ではイースターは2月半ば頃から始まります。水曜日に教会に行き、牧師さんに灰で十字架を額に書いてもらいもらいます。これは、Ash Wednesday と呼ばれています。この日からLent(レント)が始まり、イースターの日曜日まで約6週間続きます。レントの間、私たちは肉を食べてはいけないと言われています。我が家では小さい子が多かったので、レントの期間の金曜日だけお肉を食べてはいけないことになっていました。でも、うっかり忘れて食べてしまい、母からきつく叱られた記憶が何度もあります。

 

 私にとってイースターの一番の思い出は”The Sydney Royal Easter Show”に出かけたことです。このショーは1823年から今日まで毎年行われています。遊園地みたいにいろいろな乗り物があり、家畜を見たり、なでたりすることができます。また、羊の毛刈りコンテストやマキ割りコンテストなども行われています。ここでは、いろいろな種類の商品の入った袋(show bags)も売られています。これは、日本の福袋みたいで、お菓子メーカーではお菓子の詰め合わせであったり、スポーツメーカーでは人気チームのアイテムであったり、また人気キャラクターの入ったおもちゃ袋だったりします。イースターの時期にオーストラリアを訪れる機会がありましたら是非、行ってみてください。きっと忘れられないほどの思い出をつくることができると思いますよ。

 


イースターは海岸でピクニック

 

     TJ(ティージェイ)講師

 

 フィリピンでは人口の約80%がキリスト教徒です。イースターは、「神聖な週」とされ、カトリック教徒にとってもっとも大切な宗教的行事です。イースターの1週間、お肉を食べることは禁止されています。この間は、お魚ばかり食べていました。大人は断食もして、朝と夜は食事をしません。食べるのは昼食だけです。イースターの日曜日の朝、家族みんなで教会に行きます。そこでは、イエスキリストの復活を再現する催しが開かれていました。その集会の後、子どもたちは教会の庭に集まり、イースターエッグハント(イースターエッグ探し)を行いました。見つけたタマゴは家に持ち帰えることができます。私の家族は、教会での催しの後、海岸でご馳走を食べながらピクニックを楽しみました。フィリピンでは、この時期の海岸はとても混雑しているんですよ。

 


編集後記

 

Your children need your presence more than your presents.
(子どもたちには贈り物よりも、あなたがそばにいてあげることの方が必要だ)

 

 キリスト教徒の人たちにとってイースターはとても大切な行事なんですね。一つには、イエスキリストの受けた受難を回想し、自らも我慢を体験する。また、家族や親戚が集まり春の訪れを祝うとともに、家族の団らんを楽しむ機会でもあるようです。子どもたちにはチョコレートやお菓子も楽しみですが、家族、親戚が集ってみんなと遊んだり、お話をしたりすることが何よりも楽しみなようです。家族の絆を再確認する場でもあるんですね。