NEWS
1997/01/01

1997年1月号(Vol.25)Happy New Year!牛歩、でもたしかな一歩。


 

Happy New Year!
牛歩、でもたしかな一歩。

12月14日、ニッセイト・クリスマスフェスティバルが豊島区民センター内の文化ホールで開催されました。当日は、約300の座席数も満席となり、多くの生徒やご家族で大いに賑わいました。


 

ハラハラ、ドキドキ、そして本番

 フェスティバル当日は、2時から”Snow White”をはじめ各クラスのリハーサルも短時間ながら行われ、会場は時間の経過と共に活気をましていきました。今回のクラス発表の劇では複数クラスの合同上演のため、当日初めて顔合わせをする子供たちもいました。また、リハーサルに参加できずに、ぶっつけ本番という子供たちや、当日欠席の子もいたりしてハラハラ、ドキドキも高ぶっていったようです。
そして、間もなく開演。かわいい子猿の衣装に身を包んだ幼児クラスの子供たちの歌、Baクラス(基礎科)の “Let’s make curry” そして、各クラスの劇の発表へと続きました。客席では劇に参加する子供たちが多かったためか、いつもとは違った緊張感が漂っていました。


 

聞こえる声、聞こえない声

大きな舞台では大きな声というのが重要なファクターです。ワイヤレスマイクを使うという方法もあったのですが、マイクを付ける子と付けない子の差がより明瞭になってしまい違和感が生じるなどの理由で採用しませんでした。その他に、劇中にマイクの受け渡しを行うということも考えましたが、その場合かなりの練習を要します。
このように極力マイクを使わない方向で舞台を構成してきましたが、それは、ニッセイトが舞台発表をひとつの自己表現の場と考え、ひとり一人がマイクを必要としないほどの大きな声で発表できるようなって欲しい、という大きなテーマに挑戦していたからです。だから、発表内容によっては、全然声が聞こえないといった意見もありましたが、それは、生徒ひとり一人の現状を顕わしているのだと理解して欲しいと思います。私たちはプロを目指した演劇集団ではなく、演劇を通して何かを学ぼうとしているのです。もちろん音響などの技術的な部分や練習方法など改善すべき点は多くありますが、舞台の仕上がりよりも、生徒ひとり一人が何をどのように体験したかの方がより重要だと考えています。


 

大きな声を出すために

大きな声、出せますか?赤ん坊の頃の泣き声はとても大きく、遠くにいても聞こえます。年齢を経る毎に大きな声が出せなくなったという人も多いのではないでしょうか。ひとつには大きな声を出す必要性が日常生活の中で無くなってきている、と言うことができるかもしれません。また、考えられるのは“心理的抑圧”ということです。自信の無い時、不安な時、恥ずかしい時、叱られている時、私たちの声は自然と小さくなってしまいます。恐いのは、こういう抑圧された心理状態が毎日の生活の中で習慣化してしまうことです。
山に登った時など広大な大自然を前にして「ヤッホー」と大きな声で叫んでみたことはありませんか。とても気持ちのいいものです。心が開放された思いがします。この心の開放こそニッセイトが劇の発声練習を通して狙いとしてきたものです。しかし、「大きな声を出して」と言ってもそう簡単に出るものではありません。そこで、ユニークな手法を考え出しました。それは、おもちゃ売り場などでよく見る、声に反応して踊る“花”です。最初は近距離からひとり一人“花”に向かってセリフを発します。“花”は声に反応し踊ってくれます。生徒と“花”の距離を徐々に離していきます。そうすると、ある地点から“花”は反応しなくなります。子供たちは必死になって“花”を踊らせようとします。羞恥心も忘れ、ただ“花”にだけ意識を向けるようになります。すると、驚くような声が出せるようになってくるのです。しかし、これを舞台で出来るようになるには相当の練習の積み重ねが必要です。メインイベント”Snow White”の子供たちの声がとても良く出ていたのは、その成果といえます。
今後はこういったノウハウをシステム化し、各クラスにも広く応用していきたいと考えています。来年度のフェスティバルを是非楽しみにしていてください。


 

お礼の言葉

新年あけましておめでとうございます。
昨年12月には、ニッセイト・クリスマスフェスティバル96を無事開催することができました。ご父母の皆様には、お子様の発表に際し、各ご家庭で多大なご協力を頂き、誠にありがとうございました。とても楽しい、そして実りあるフェスティバルを迎えられたと感謝しております。また、例年ながら、ご父母の皆様を始め、卒業生、旧職員、職員の友人などたくさんの人に支えられ、一丸になって取り組めたことをとても嬉しく思います。
今後とも、これまで培ってきた“人のつながり”という共有財産を大切に活動していけることを願っています。本年もご支援、ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

ニッセイト英語専門教室代表 諸田俊明


 

Happy Wedding! 

 

12月28日、Zeza先生の結婚式がポルトガルの教会で行われました。ご主人は新妻洋(にいづま・よう)さん、国際結婚です。ウエディングドレスは、池袋スクールに通う丹治彰乃さんのおばあさまに縫って頂いたそうです。帯をあしらい、和洋をうまくコーディネートさせたステキなドレスです。お二人とも、とっても幸せそう。おめでとうございます。


Camilla’s on TV!

あれっ、Camillaに似ているな!そう、Camilla先生です。現在、某テレビ・コマーシャルに出演中。「リズムカン、あ~りますか?」って聞き覚えありませんか。カツラを5つも載せているそうです。サインをご希望の方はお早めに!?


編集後記

「評価」という心理的抑圧があります。“失敗してはいけない”“うまくやらなければ笑われてしまう”。この様な他者の評価に縛られた状態では、本来目的とするものに集中できないものです。そして、結果、何が本当にやりたいこと、やるべきことだったのか見えなくなってしまうのです。評価という抑圧をうまく利用し、力を発揮できる人もいますが、全く逆の人もいます。だから、その人がどちらのタイプかを正確に見極めることが教育者(ご父母、教師)にとって、非常に大切な資質となるのです。


★『環境まいとーく』『今月のへぇ~』の原稿を募集しています。お気軽にご投稿ください。お待ちしています。